相続法改正③

相続法の改正について配偶者居住権の創設自筆証書遺言の方式緩和及び法務局による遺言書保管制度の創設については以前お話しさせていただきましたので、今回は特別寄与料制度の創設について内容を確認してみたいと思います。
なお、令和1年7月1日に施行されています。

<相続人以外の寄与料の創設について>
改正前の法律においては生前の被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与(貢献)をした相続人についてのみ寄与分として法定相続分とは別に取得することができました。

寄与分を受けられるのは相続人に限られていますので、例えば、下記のような相続関係(被相続人A、Aの子B(Aより先に死亡)、Bの配偶者C、Aの子D)では、いかにCがAの財産維持・増加に貢献したとしても寄与分をDに請求することはできませんでした。

 

今回の改正では相続人以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)も被相続人の生前の財産の維持・増加に貢献した場合は特別寄与料として金銭を請求することができるようになりました。(※相続人については従来のとおり寄与分を請求することができます。)

先の例ではCは1親等の姻族となりますので、Aの生前の財産の維持・増加に貢献したのであればDに対し特別寄与料として金銭を請求することができるようになります。特別寄与料を請求できる主な要件は次のとおりです。

「被相続人の相続人でない親族が無償で療養看護などの労務提供をして、被相続人の財産の維持・増加に寄与したこと」です。

ここで注意しなければならないのは、相続人ではない親族による特別寄与料の請求は「無償での労務提供」に限られ、相続人が寄与分を請求するができる要件の「被相続人の事業に関する労務の提 供・財産上の給付」は含まれないことに注意が必要です。

最後に被相続人が亡くなった後に特別寄与料の請求を考えている方は、その存否・請求額について争いになる可能性も十分考えられますので、その根拠となる書類などは捨てずに保管しておいた方が良いでしょう。

横須賀の司法書士 DARES(ダレス)司法書士事務所